ホーム  >  陸奥の会リーダーのつぶやき(NO6) 御召艦「陸奥」と「くらま」

  陸奥の会リーダーのつぶやき(NO6) 御召艦「陸奥」と「くらま」

10月18日に自衛隊観艦式が実施されました。今回は横須賀製鉄所起工150 周年ということもあって、横須賀市とタイアップした各種行事が催され、横須賀 の街が活気づいたものと思います。
今回は観艦式について少し話して見たいと思います。日本最初の観艦式は1868年、横須賀製鉄所起工から3年後の明治元年(1868年)大阪の天保山沖で参加艦艇6隻をもって実施されました。参加艦艇の総トン数は約2千4百トン、現在の護衛艦一隻にも満たないものでした。その後海軍約80年の歴史の中で18回の観艦式が実施されたそうです。バラツキはあるものの平均的には4年に一回程度実施されていたのでしょう。その中で特筆すべきは、明治38年の日露戦争戦勝記念として横浜沖で実施された「凱旋観艦式」です。また昭和2年には「陸奥」を御召艦(今回の自衛隊観艦式において安倍総理が乗艦された「くらま」に相当します)として13回目の観艦式が実施されています。最後には昭和15年の紀元2600年記念特別観艦式が実施されています。
さて戦後70年の、今年の自衛隊観艦式は28回を数えます。昭和32年に第1回が開始され、当初は毎年実施されていましたが、途中オイルショックで中断しましたが、その後3年毎に実施されるようになり今回に至っています。戦前の観艦式よりも回数が多いわけですが、その意味では平和が続いている証拠なのでしょう。
現在の観艦式の方式は一般的には停泊観艦式と海上自衛隊が実施している移動観艦式の方式があります。旧海軍あるいは国際的には各艦が錨を入れて停泊状態のなかを観閲艦が回る方式が主流であります。ちなみに2005年イギリスで実施されたトラファルガー海戦200年記念観艦式は停泊方式でしたが、これには海上自衛隊の練習艦隊が参加しています。
さて昭和2年(1927年)の「陸奥」が御召艦の時の写真と、今回(2015年)の安倍総理が乗艦された「くらま」の写真を掲載します。多分「くらま」は今回が最後のお役目だと思いますが、次回の観艦式で総理が乗艦される艦は何になるでしょう。

御召艦「陸奥」(昭和2年の観艦式) 安倍総理乗艦の「くらま」(平成28年観艦式)

 



陸奥の主砲を80年ぶりに横須賀に里帰りを目指します。